Allan / Mylène Farmer 解説(2)



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2.「死の味」と「夜明け」について

 L'étrange goût de mort
 S'offre mon corps
 Saoûle mon âme jusqu'à l'aurore
 異質な死の味が
 私の身体をうるおし
 私の魂を 夜明けまで酔わせる

サビ後半のこの部分も、やはり「リジーア」にインスパイアされている箇所です。こちらは物語後半のクライマックス、「私」の後妻ロウィーナの死のエピソードにちなんでいます。

重い病に伏せったロウィーナに、「私」は気付けのワインを飲ませようとします。ところが、彼女がワインの杯に口をつけようとした瞬間、「私」は、空中にルビー色の大粒の液体が3、4滴現れ、杯の中に落ちるのを目撃するのでした。

これに気づかずワインを飲み干したロウィーナは、その直後に病状が悪化し、3日後に息を引き取ります。歌詞中の「異質な死の味」は、この "ルビー色の液体" を指していたのですね。

そして、いよいよロウィーナの亡骸を借りて、リジーアが復活するわけですが…。残念ながらネタバレになるため、詳しくは書けません。

ここでは、歌詞の「私の魂を 夜明けまで酔わせる」が、リジーアが夜明けの少し前に復活したのを踏まえている事と、サビのラストの

 De tout mon être je viens vers toi!
 私のすべては あなたへと向かいゆく!

もまた、この物語のラストシーンにインスパイアされている事を、書くだけに留めましょう。この先はぜひ、ポオの本を読んで確認してみてくださいね。(^^;

<参考資料>
集英社文庫 富士川義之訳「黒猫」(「リジーア」を収録)

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